「ビタミンC」という栄養素。
よく目にしたり、耳にしたりしますよね?
しかし、そんなビタミンCが、身体の中でどんな働きをしているのか気になっていませんか?
他にも「副作用はあるのか?」「どんな食べ物に多く含まれるのか?」など、気になる人もいるでしょう。
そこで今回は、ビタミンCについて詳しく解説していきます!
※ピンポイントで知りたい内容がある方は、下記の目次項目をクリックしてください。
ビタミンCとは?
ビタミンC(vitaminC)は別名アスコルビン酸と呼ばれ、水に溶けやすい水溶性のビタミンです。
人体の活動にとても重要な役割を果たしており、人間が生きる上で欠かせない栄養素となっています。
人間はビタミンCを生成できない!?
人体にとってとても重要な役目をもつビタミンCですが、人間はビタミンCを体内で生成する事ができません。
つまり、ビタミンCは外部(食べ物など)から摂取するしか体内に取り込む方法はないんです。
このような体の仕組みを持つ動物は、人間の他に一部のサルやモルモットだけで、殆どの動物が体内で自らビタミンCを生成する事ができます。
何故、人がビタミンCを生成する能力を失ってしまったか一部説はあるものの未だに謎のようです…
ビタミンCの味と色
ビタミンCはすっぱいイメージがありますが、実際には味は殆どありません。
すっぱい味の正体はクエン酸です。
ビタミンCを多く含むレモンなどにはクエン酸がたくさん含まれているために、そのようなイメージになってしまったのかもしれませんね。
また、ビタミンCの色は黄色というイメージがありますがこれも間違いで、実際は無色透明です。
これは食品メーカーが「ビタミンCがしっかり入ってる」と思わせるために、黄色の着色をして販売したためにこのようなイメージが定着してしまったと思われます。
ビタミンCの効果と働き
ビタミンCの代表的な効果はその抗酸化性が特徴です。
いわゆる、酸化を防ぎ老化防止に効果があります。
食品にも酸化(変色・劣化など)を防ぐためにアスコルビン酸(ビタミンC)が酸化防止剤として使われていたりします。
また、人体の形成に欠かせないコラーゲンの生成を助ける役割もあります。
老化防止と病気の予防!
先にも述べたように、ビタミンCには抗酸化作用があります。
人間は酸素を吸って生きていますので、宿命のように体は酸化し老化していきます。
そこでビタミンCを摂取する事で、体を酸化から守り老化を防止する抗老化いわゆるアンチエイジングに効果を発揮します。
また、酸化は体を老化させるだけではありません。 ガンや心筋梗塞など様々な病気になってしまう可能性があります。
しかしビタミンCには、体の免疫力を高めその抗酸化作用から様々な病気の症状への予防にも効果的と言われています。
また、免疫力を高めるその働きから普段の風邪予防にも効果が期待できます。
美白・美肌に効果!
女性にとって肌の悩みは付き物ですが、ビタミンCにはそのような肌の悩みを助けてくれる効果があります。
シミ・そばかすの原因になる黒色メラニンを目立たない無色メラニンに還元してくれる働きがあります。
またコラーゲンの生成を助けるため、丈夫でハリのある皮膚を作りシワ・くすみを予防してくれる効果を持っています。
うつ状態にも効果あり!?
現代社会はストレスであふれており、精神病の一つであるうつ病にかかる人も少なくありません。
そのようなうつ病の原因ともなるストレスを緩和してくれる抗ストレス作用がビタミンCにはあります。
人はイライラや不安を感じると体内でアドレナリンを分泌します。
そのアドレナリンを抑制する物質の分泌を助けてくれるのがビタミンCです。
また、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンを分泌するための補酵素としてビタミンCは欠かせない栄養素となっています。
ビタミンC不足の症状
ビタミンCが不足するとコラーゲンの生成力が弱くなるため、毛細血管から出血しやすくなったり、 貧血・倦怠感を招く可能性があります。
壊血病
ビタミンC不足の主な症状として壊血病があります。
壊血病は初期症状として歯ぐきからの出血(歯肉炎)があげられます。
歯磨きや、物をかじっただけで歯ぐきから出血がみられる場合は壊血病の前兆の可能性がありますので注意が必要です。
ビタミンC不足で寿命が1/4になる!?
ビタミンCが生きる上でとても重要な栄養素である事を証明する研究データがあります。
遺伝子操作をしてビタミンCを生成できない特殊なマウスを開発。
そのマウスにビタミンCを殆ど与えずに様子をみたところ、みるみる老化し通常のマウスの1/4しか生きられなかったそうです。
人間の寿命を100歳とすると、25歳までしか生きられないという事になります。
そのマウスの症状は老衰といえる状態で、いかにビタミンCが老化防止の役割を担っているかがわかりますね。
ビタミンCは失われやすい栄養素
効果の項目でも説明したように、ビタミンCはあらゆる場面で私たちの体を守ってくれています。
そのため、ビタミンCはとても失われやすい(消費しやすい)栄養素でもあります。
風邪をひいた時、ストレスがかかった時、運動をした時など体を正常に保つためにビタミンCはたくさん消費されます。
特に、タバコを吸う人はビタミンCの消費が多く1本で50~100㎎のビタミンCを失うと言われています。
これには副流煙も含まれますので、タバコを吸わない人でもタバコの煙をあびる機会が多い人は注意してくださいね。
ビタミンCの多い食品(含有量)
ビタミンCは体内で作られない栄養素ですので、外部(食事など)から摂取しなければいけません。
そこで、意識してビタミンC摂取できるように、ビタミンが多く含まれる食材を紹介します。
一般的な推奨量
まずは、1日に必要とされる一般的なビタミンCの推奨量です。
推奨量 | |
---|---|
成人男性 (15歳以上) | 100mg |
成人女性 (15歳以上) | 100mg |
妊婦 | 110mg |
授乳婦 | 145mg |
12~14歳 | 95mg |
10~11歳 | 75mg |
8~9歳 | 60mg |
6~7歳 | 55mg |
3~5歳 | 40mg |
1~2歳 | 35mg |
※参考:厚生労働省発表 日本人の食事摂取基準(2015年版)
ビタミンCの多い食品 TOP15
食品名 | 含有量(100g) | |
---|---|---|
1位 | アセロラ | 1700mg | 2位 | 煎茶(茶葉) | 260mg |
3位 | グァバ | 220mg |
4位 | 焼きのり | 210mg |
5位 | トマピー | 200mg |
5位 | 味付けのり | 200mg |
7位 | 赤ピーマン | 170mg |
8位 | ほしのり | 160mg |
9位 | 黄ピーマン | 150mg |
9位 | ゆず(果皮) | 150mg |
9位 | パセリ | 150mg |
12位 | キウイ(緑肉種) | 140mg |
13位 | パセリ | 120mg |
13位 | 唐辛子 | 120mg |
13位 | アセロラジュース | 120mg |
ビタミンCが最も多いのはアセロラ!レモンは以外と少ない!?
ビタミンCが多く含まれる食品は、アセロラの1700mgで断トツの数値です。
以外だったのはのり系です。
焼きのりでも210mgと十分なビタミンCを含んでいます。
また、ビタミンCが多いイメージのあるレモン(全果)ですが、含有量は100mgでわずかにランク外という結果でした。
ビタミンCの過剰摂取と副作用
ビタミンCは過剰に取り過ぎても、必要のない分は尿で体外に排出されるため過剰摂取による副作用の心配は殆どありません。
しかし、人によっては吐き気、下痢、腹痛等の症状を引き起こす場合があるようです。
また、腎機能障害がある方の場合、数gの摂取で腎シュウ酸結石のリスクが高まるという報告もあるようですので注意してください。
ビタミンCの効果的な摂取方法
体にとって重要な役割をもつビタミンC。
その効果を十分に発揮するために、上手な摂取方法を紹介します。
1日3回食後にとる
ビタミンCは体内に蓄えておくことができない栄養素です。
他の項目でも説明したように、ビタミンCは消費が激しく、また一度に大量摂取しても水溶性ビタミンという性質のため必要のない分は尿として体外に排泄されてしまいます。
そこで、体内で必要量をしっかり維持するために1日に3回、こまめに分けてビタミンCを摂取する事がオススメです。
また、摂取するタイミングは食後にとるのが最も効率的です。
食後はビタミンCの吸収量が、空腹時の約34%から約52%まで上昇します。
さらに満腹時はビタミンCの吸収速度が遅くなるため、食後はゆっくりたくさんのビタミンCを摂取できるのでとても効率がいいです。
朝食後は必ず!寝る前もオススメ
1日の活動が始まる朝はビタミンCなどの栄養をしっかり摂取する事が大事です。
上記の内容をふまえ、朝食後は必ずビタミンCの摂取を忘れないようにしましょう。
また、睡眠は肉体、精神共に体の修復を担っています。 その修復を助けるためにも、寝る前にビタミンCを摂取する事もオススメです。
サプリメントで摂取する
個人的に一番オススメのビタミンC摂取方法は、サプリメントで摂取する事です。
サプリメントのメリットは手間がかからず、必要な推奨量をサクっと摂取できる点です。
手軽に購入できて、持ち歩く事も可能なので、思いついた時に素早く摂取できます。
特にビタミンCは、こまめに摂りたい栄養素なので、サプリメントならば簡単に複数回摂取しやすいのも大きな利点です。
私は「DHC」のサプリメントを利用しています
。
1粒約500mgと十分なビタミンCを摂取でき、30日分で約250円ほどなので非常に低コストです。
品質を疑われる声も聞かれますが、私は数年愛用していて特に問題はないです。(むしろ風邪をひかなくなったような…)
ビタミンCを失わない調理方
サプリメントでの摂取をオススメしましたが、できる事なら食事でビタミンCを摂取する事が望ましいです。
実際のところ、サプリメントよりも食べ物からビタミンCを摂取した方が吸収率がいいそうです。
ただ、毎日3食ビタミンCを意識して食事をするのは意外と難しかったりします。
楽にすませたい時もあると思うので、そのような方にはサプリメントがオススメですが、食事でしっかりと摂取したいという方には調理時の注意点を教えします。
水に溶けやすい
ビタミンCは多くの野菜に含まれていますが、水溶性のビタミンなので水に溶けやすいです。
野菜を洗う時は、サッとすませるようにしましょう。
長時間、食材を水につけておくとビタミンCがみるみる溶け出してしまうので注意しましょう。
熱に弱い
ビタミンCは熱に弱い性質もあります。
野菜を炒める時は、炒めすぎないように注意しましょう。
以上の事から、食事でビタミンCを意識する場合は、水でサッと洗った生サラダで食べる事が効果的ですね。
一緒に摂りたい栄養素
ビタミンCがいくら優れている栄養素だとしても、単体ではその効果を十分に発揮できません。
サッカーで例えるなら、一人だけ優秀な選手(ビタミンC)がいても、一人で試合に勝つ事はできませんよね?
栄養素も他の優秀な仲間がいて、その効果を十分に発揮する事ができます。
ビタミンEと一緒に摂取する
ビタミンEには、ビタミンCと同じ抗酸化作用があります。
ビタミンEは抗酸化を防ぐとともに、使われたビタミンEはその力を失ってしまいます。
しかし、ビタミンCを摂取する事でその力を回復をさせ、抗酸化作用をより強力にします。
また、シミやシワを防ぐビタミンCと同等の効果もあるため、ビタミンEとビタミンCは優秀なパートナーであると言えます。
たんぱく質と一緒に摂取する
コラーゲンを生成するのはたんぱく質です。
ビタミンCはコラーゲンの生成を助ける働きがあるため、たんぱく質と一緒に摂取する事で丈夫な血管や筋肉、骨を保ってくれます。
また、質の良い皮膚を形成してくれるので、美容にも欠かせません。
ビタミンCだけでなく、日頃からたんぱく質も一緒にとる事を心掛けたいですね。
まとめ
ビタミンCは健康で丈夫な人体の形成を担っているとともに、老化防止、美白・美容にも欠かせない栄養素です。
しかし、体内では作られないため積極的に外部から摂取しなくはなりません。
また、体内に貯めておく事もできない性質のため、こまめに摂取しなくてはならない栄養素です。
美容と健康維持のためにも、サプリメントなどをうまく利用し継続してビタミンCを摂取するように心掛けましょう。