最近話題のセサミンという成分をご存知でしょうか?

CMなどでも良く見聞きするので、名前は知ってるという方も多いかもしれません。

しかし、セサミンとは何か?
そして、どんな効果があるのか?

まだ知らない人のために、このセサミンの効果や働きについて解説していきたいと思います。

セサミンとは?

セサミン化学式

セサミン(sesamin)は、ゴマの種子に含まれるゴマリグナンの成分の一つで、油に溶けやすい脂溶性の性質を待ちます。

強力な抗酸化作用を持つ事から、老化防止などの若返り効果
また、肝臓の機能を助ける働きもあるとされている健康成分です。

ゴマリグナン

セサミンはゴマに含まれる成分ですが、セサミンを始めゴマに含まれる成分をまとめてゴマリグナンと呼びます。

このゴマリグナンには他に、セサミノール、セサモール、セサモリン、エピセサミンなどがあり、総じて抗酸化作用を持っています。

中でもセサミンは、この抗酸化作用がとても強いとされ、注目されている成分なんです。

ゴマの効能は太古から知られていた!?

セサミンを含むゴマは、太古からその効能が知られていました。

古代エジプトの女王クレオパトラも、美容としてゴマを食べ、化粧品としてもゴマ油を使っていたそうです。

また、中国最古の薬学書「神農本草書」でも、老化を防ぐ・五臓器の機能を補うと記されています。

大昔からゴマには、美容と健康に効果がある食材として広く使われていたようです。

セサミンの効果と働き

セサミンの代表的な効果は、その抗酸化作用です。

さらに、肝臓の健康維持やストレスの緩和、そして美容効果などの様々な効能がセサミンにはあります。

セサミンを含むゴマは、古くから健康・長寿の薬効として重宝されてきたとても優秀な健康食材です。

老化防止と病気の予防!

先にも述べたように、セサミンには抗酸化作用があります。

人間の体は、活性酸素の影響を受けて酸化し傷んでいきます。
鉄が酸素の影響を受けてサビていくのと同じです。

こうして体は老化していきシミやシワの発生、さらにガンや心筋梗塞など様々な生活習慣病を引き起こしやすくなります。

しかしセサミンには、この酸化を止める働きがあるため、シミやシワなどの原因となる老化の防止。
そして、ガンや心筋梗塞などの生活習慣病を予防してくれる優れた効果を持っています。

肝臓を健康にする!

セサミンには、肝臓の健康を維持する優秀な効果があります。

ビタミンCなど、セサミンと同じく抗酸化作用を持つ栄養素は他にもたくさんありますが、それらの栄養素は体内に入ると、それぞれの特徴を活かして活性酸素と戦い、消費・吸収されて肝臓までたどり着くことがなかなかできません。

しかし、セサミンは胃腸では分解・吸収されず、肝臓までたどり着く事ができる性質をもっています。
そのため、肝臓の中で直接その抗酸化力を発揮する事ができ、肝臓の健康を維持してくれます。

体内の活性酸素の80%は肝臓で発生していると言われているため、肝臓に直接作用するセサミンは、とても効率的で強力な抗酸化物質です。

また、肝臓の健康維持に加え、アルコールの分解を助ける働きもセサミンにはあります。
そのため、二日酔いや悪酔いの防止にも効果を発揮します。

血液をサラサラにして健康促進

セサミンの持つ効果には、血液をサラサラにしてくれる働きがあります。

血液中には善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)があり、セサミンは善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減らす働きがあります。

悪玉コレステロールは血液中で増えすぎると、肥満(メタボ)や動脈硬化、生活習慣病などの原因となります。

しかし、セサミンの持つ悪玉コレステロールを減らす働きにより、健康な血液をスムーズに循環させ動脈硬化や生活習慣病の予防につながります。

また、血行が良くなる事で代謝が良くなり、ダイエットの効果があります。
さらに、血行障害からくる冷え性や肩こり、肌荒れの改善にも効果があると言われています。

美白・美肌に効果!

セサミンには、肌の悩みを助けてくれる効果もあります。

シミやシワなどの原因は、活性酸素による細胞の老化(酸化)によるものですが、セサミンの持つ抗酸化作用によって活性酸素を抑え、細胞の老化を防止して美しい肌を保つ事ができます。

また、セサミンには女性ホルモンと同じような働きをするエストロゲン様作用があります。

エストロゲンとは簡単に言うと、妊娠にむけた体を作るのに関係する女性ホルモンです。
つまり、妊娠にむけて美しい女性をつくるホルモンでもあります。

このエストロゲン様作用によって、肌に潤いやハリが与えられるため、セサミンには美白・美肌の効果あると言われています。

精神を安定させる!

セサミンには、精神を安定させるストレス対策の効果もあります。

人はストレスを感じたり、不規則な生活が続くと自律神経が乱れ、不眠症やイライラ、うつ症状などを引き起こす場合があります。

しかし、セサミンの持つ肝臓を元気にする力エストロゲン様作用は、自律神経を整える働きがあり、自律神経の乱れからくる不調を緩和してくれる効果があります。

また、セサミンを含むゴマには精神安定を担うカルシウムやマグネシウムが豊富に含まれおり、さらに幸せホルモンと呼ばれるセロトニンを合成するトリプトファンもゴマは多く含んでいます。

そのため、ゴマ(セサミン)には精神を安定させる効果があると言われています。

更年期障害・月経トラブルの緩和

セサミンの持つエストロゲン様作用は、美容や精神安定の効果だけでなく、女性特有の不調にも効果があります。

女性ホルモンと同じような働きをするエストロゲン様作用が、女性ホルモンのバランスを整える事で、更年期障害の改善生理不順など月経トラブルの緩和に効果があると言われています。

また、ゴマには精神安定の効果もあるため、生理時に起こる情緒不安定な状態の改善にも有効です。

セサミン不足の症状

現在、セサミンの欠乏症については確立されていません。

しかし、セサミンは健康や美容にとても優れた成分ですので、不足する事で健康レベルの低下を招く可能性はあります。

セサミンの多い食品(含有量)

セサミンは、ゴマに含まれる成分ゴマリグナンの一種ですのでゴマに多く含まれています。

他にも、米や麦にも多少含まれていますが、食品として摂取できる量はありません。

また、ゴマから作ったゴマ油にもしっかりとセサミンは含まれています。

ゴマの種類で成分は違う?

ゴマには実際たくさんの種類があり、有名なところですと白ゴマ黒ゴマがあります。

この品種の違いで、含まれる栄養成分に若干の違いはありますが、肝心のセサミンはしっかりと摂取する事ができます。

セサミンの推奨量

現在、食事摂取基準などでセサミンの摂取目安量は定められていません。

現段階でのセサミン1日摂取目安量は、8~15mg程度の摂取が望ましいとされています。

しかし、ゴマ1粒に含まれるセサミン量は1%未満しかありません。
これを1日8~15mgの摂取となると、約3000粒(小さじ3杯)が毎日の食べる量になります。

セサミンの過剰摂取と副作用

現在、セサミンの許容上限摂取量は設定されておらず、過剰摂取による健康被害などの報告はありません。
ゴマに含まれる天然の成分ですので、基本的に副作用のリスクはないと言われています。

ただし、セサミンを含むゴマの食べ過ぎによって、以下の影響を及ぼす場合があります。

カロリー過多

ゴマにはセサミン以外にもビタミンミネラルなど他の栄養素も豊富ですが、脂質も多く含まれています。

ゴマの半分は脂質(特に白ゴマ)と言われ、食べ過ぎるとカロリー過多により肥満や肌荒れ(吹き出もの)などの原因になる可能性があります。

アレルギーなど

ゴマによるアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状が、主に子供を中心として報告されているようです。

また、基本的に健康被害のない食べ物でも、実際に受ける影響には個人差があります。
過剰な摂取は悪影響を与える可能性があるので、食べ過ぎなどには十分に注意しましょう。

セサミンの効果的な摂取方法

健康や美容にとても効果のあるセサミン。
その効果を十分に発揮するために、上手な摂取方法を紹介します。

サプリメントで摂取する

個人的に、一番オススメのセサミン摂取方法は、サプリメントで摂取する事です。

セサミンが含まれるゴマは、その目安量である8~15mgを摂取する場合、毎日約3000粒(小さじ3杯)を食べる事になり、とても現実的ではありません。

また、ゴマは固い殻に包まれているため、そのまま食べても消化吸収が悪く十分な栄養を摂れない可能性があります。

さらに、ゴマは脂質も豊富で、食べ過ぎるとカロリー過多となり肥満などの原因となる可能性があります。

そのため、セサミン成分を抽出し濃縮させたサプリメントでの摂取が効果的です。

サプリメントのメリット

サプリメントのメリットは手間がかからず、必要な推奨量をサクっと摂取できる点です。

毎日ゴマを食べたり、食べる準備をする手間も省けます。

さらに、持ち歩く事も可能なので、いつでも手軽に摂取できる事が利点です。

また、ゴマを食べられないゴマ嫌いな方もいらっしゃるでしょう。

そのような方は、サプリメントを活用してセサミンを摂取してみてください。

食事で摂取するコツ

サプリメントでの摂取が好きではない人のために、食事で上手に摂る方法をご紹介します。

ただし、何度も言うようにゴマは高カロリーですので、食べ過ぎには十分注意してください。

すりゴマにして食べる

ゴマをそのまま食べても、固い殻に包まれているため、消化吸収が悪く十分な栄養を摂れない可能性があります。

そこで、ゴマをすりゴマにして食べると、消化吸収が良くなりとても効果的です。

いちいちゴマをするのは面倒だという方は、元々すってあるすりゴマがスーパーなどに100円~200円ほどで売っていますので、普段の食事などに活用してみてください。

ゴマ油を活用!

ゴマから作られるゴマ油にもセサミンは含まれています。

さらにゴマ油には、製造の過程でセサミノールと成分が誕生します。

このセサミノールは油の酸化を防ぐ性質があり、体内での抗酸化作用をより強力にしてくれる効果があります。

普段の料理にゴマ油を使う事で、上手にセサミンを摂取する事ができるので、是非活用してみてくださいね。

一緒に摂りたい栄養素

セサミンがいくら優れている成分だとしても、単体ではその効果を十分に発揮できません。
サッカーで例えるなら、一人だけ優秀な選手(セサミン)がいても、一人で試合に勝つ事はできませんよね?

栄養素も他の優秀な仲間がいて、体内でその効果を十分に発揮する事ができます。

ビタミンEと一緒に摂取する

ビタミンEはセサミンと同じく抗酸化作用の効果を持つ栄養素です。

しかし、体内での役割には違いがあり、ビタミンEは主に血管や細胞への抗酸化作用を持ちます。

そこで、セサミンと一緒に摂取すると相乗効果により、その抗酸化作用をより強力なものにしてくれる効果があります。

また、ビタミンEは肝臓でも抗酸化作用を発揮しますが、ビタミンEの特徴として使われたビタミンEは効力を失ってしまう事です。

しかしセサミンがあると、ビタミンEは効力を失う事なく、より強力になって全身に行きわたるという特徴があります。

健康と美容の効果をより強力なものにするためにも、セサミンとビタミンEを一緒に摂取する事をオススメします!

DHA・EPAと一緒に摂取する

主に青魚などに含まれ成分で、DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)というのがあります。

これらの成分は、血液をサラサラにしてくれたり、脳や目の機能を良くしてくれる優秀な効果があります。

しかし、とても酸化に弱いという性質も持っています。

そこで、セサミンを一緒に摂取する事で、その抗酸化作用によりDHA・EPAの酸化を防いで十分にな効果を発揮させる事ができます。

DHA・EPAは脳の若返り効果もあるので、セサミンとの作用により体の老化防止をより効果的にしてくます。

他の栄養素も一緒に

抗酸化作用を持つ栄養素はセサミンやビタミンEだけではありません。

代表的なものとして、ビタミンCやビタミンAなどがあります。

抗酸化作用の働きは栄養素それぞれに特徴があり、セサミンなど一つの成分だけでは補いきれない分を助けて、体の抗酸化作用をより強力なものにしてくれます。

セサミンだけに頼るのではなく、他の栄養素もバランスよくしっかりと摂取しましょう。

セサミンまとめ

セサミンはゴマに含まれる健康成分で、酸化から私たちを守り、老化防止や病気の予防、さらに美容効果など様々な働きがあります。

しかし、ゴマには脂質も多いので食べ過ぎには注意しなくてはなりません。

サプリメントなどを上手く活用し、日々効果的にセサミンを摂取して健康的な毎日をすごしましょう!

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